SK hynix、設計段階から顧客と協力するAIメモリーの展望を披露
SK hynixはSEDEX 2026で、設計段階から顧客と連携するカスタムメモリーや、サーバーからモバイルまで幅広い製品群を紹介した。AIを活用した地域貢献の取り組みや、次世代技術を体験できる展示も行った。
SK hynixは、AI技術の急速な変化に対応するため、製品供給にとどまらず、設計段階から顧客と協力する「カスタムメモリー」を打ち出した。サーバーインフラからモバイル機器まで、AIエコシステム全体を対象とするメモリーソリューションを紹介し、技術面での主導力をアピールした。
ソウルのCOEXで開催中の半導体展示会「SEDEX 2026」に出展し、AI向けカスタムメモリーのソリューション力を公開した。会期は14日から16日まで。SK hynixは「止まらないAIの旅(RUN)」をコンセプトに、トラックを模した大型ブースを設け、技術ビジョンと主な製品を順に紹介している。
設計段階から顧客と協力するカスタムメモリー
同社は、AI技術の不確実さと変化の速さに応じ、顧客の要望に即座に対応できる「ソリューション力」を中核的な競争力に挙げた。初日の基調講演では、開発総括のアン・ヒョン社長がメモリー技術の進化の方向性を示した。
アン社長は、今後は完成品を供給するだけでなく、新たなアーキテクチャーの設計段階から必要なメモリーソリューションを顧客とともに考案し、提供できなければならないと強調した。また、あらゆるメモリー階層で顧客の個別ニーズに合わせた製品群を拡充し、現場の課題に即応する力を備える考えを示した。
技術標準化については、JEDECのフォーラムでSK hynixのTL、イム・ギョンソン氏が、低消費電力DRAMに演算機能を組み合わせた「LPDDR6-PIM」の登場背景と概念を説明し、今後のメモリー技術の標準化の方向性を共有した。
HBMから次世代NANDまで、AIインフラ全域を網羅
会場中央には、AI演算の要となるHBM(高帯域幅メモリー)をはじめ、サーバー、PC、モバイル向け製品を集めた。HBMの開発史を立体的に表現した展示の隣には、NVIDIAのVera Rubin Superchipと、ジェンスン・フアンCEOのサインが刻まれたHBMウエハーを並べ、グローバルパートナーシップを視覚的に示した。
サーバー向けでは、AIワークロードに最適化した「256GB 3DS RDIMM」、高帯域幅の「128GB MRDIMM」、世界で初めて10ナノ級第6世代(1c)プロセスを適用した「64GB RDIMM」を紹介した。NAND製品では、液冷(DLC)に対応するeSSDと、SK hynix初のQLCベース製品「PS1101 E3.S 7.5mm」を展示し、データセンター向けの高性能メモリー技術をアピールした。
PC・モバイル市場向けには、次世代メモリーモジュールのCSODIMMのほか、LPDDR5X、GDDR7、LPDDR6など、高性能と低消費電力を追求したDRAM製品をそろえた。NAND製品では、最新規格のUFS 5.0なども並べた。
AIで生み出す社会的価値と未来の体験
技術展示に加え、AIを活用して社会的価値(SV)を生み出す事例も紹介した。地域社会のAI教育格差の解消を目指す「幸せAIスタディラボ」と、発達障害者のハンドボールチーム育成を通じた「All Win Peak」の運営がその例だ。
高齢者の認知健康管理を支援する「シニアAIメモリーケア事業」は、生成AIとの対話を通じて絵日記を書く情緒的ケアサービス。今年、利川や光州などで約600人が参加した実績を共有した。来場者がAIお絵描きロボットやヒューマノイドロボットを通じて、メモリー技術が実現する未来を体験できる展示も設けた。
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