テスラの「Shadow Mode」の威力…FSD非搭載車両も走行データを収集中
テスラの自動運転ソフトウェアFSDは、機能を使用していない車両からも「Shadow Mode」を通じて走行データを収集し、技術格差を広げている。また、自動運転技術の普及は世代間の運転観の違いにより、若年層を中心に市場の勢力図を大きく変える可能性がある。
テスラの自動運転ソフトウェアであるFSD(Full Self-Driving)が、単に機能を搭載した車両に限定されず、機能を使用していない車両のデータまで吸収することで、技術格差を広げている。テスラが活用する「Shadow Mode」がその核心的な動力として指名されている。
全世界のテスラ車両、「Shadow Mode」でデータを供出中
MOTlineの映像によると、テスラはFSD機能が有効化されていない車両からも走行データを収集している。これはテスラが公式に言及したことのある「Shadow Mode」を通じて行われる。Shadow Modeは、車両が実際の走行を制御するわけではないが、バックエンド(Back-end)でFSDコンピューターがリアルタイムで走行状況を判断し、計算する方式である。
映像では、Shadow Modeの作動原理を詳細に説明した。例えば、特定の標識がある状況で人が現れたとき、FSDコンピューターは「どこで止まるべきか」、「どれくらい待つべきか」を自ら判断する。もしこの判断が運転者の実際の動きと一致すれば別途のデータ送信は必要ないが、運転者の判断とFSDの判断が食い違う地点が発生すれば、該当するデータは例外的な状況として分類される。
このように収集されたデータは、車両がオンラインに接続したりPremium Connectivityサービスを利用したりする際、圧縮された形でテスラサーバーに送信される。結果として、全世界の数百万人ものテスラ車両が、運転者の走行データをテスラの人工知能学習のために提供していることになる。出演者はこれを指して「ユーザーが自分のお金を出して車に乗りながら、テスラにデータを供出しているようなものだ」と表現した。
テスラのこのようなデータ収集能力は、短期間で成し遂げられたものではない。映像によると、テスラはFSDコンピューターを駆動するためのチップセット設計を2016年に開始しており、該当するチップセットを初めて搭載した車両が路上に出たのは2019年である。テスラはFSDが実装される数年前から、すでにFSD機能が搭載されていない車両から走行情報を収集し、学習を継続してきた。これにより、最近登場したe2e(end-to-end)ベースのFSDバージョン12を経て、現在のバージョン14に至るまで段階的な発展を遂げることができたという分析だ。
世代別の運転観の違い…FSDが若年層に与える影響
自動運転技術の拡散がもたらす市場の変化については、世代間の運転観の違いが決定的な変数になると分析された。映像では、運転を「労働」と認識する世代の特性に注目した。従来の運転愛好家たちが乗り心地やエンジン音のような伝統的な価値を重視するならば、若い世代にとっては運転自体が疲れる行為である可能性があるという点だ。
出演者は「30代などの若い世代に、排気音が良くハンドリングが楽しい車と、直接運転をしてくれる車のどちらかを選べと言えば、ほぼ100%の割合で後者を選択するだろう」と展望した。つまり、運転を忌避する世代にとって、FSDのような自動運転技術は単なる便宜を超え、市場の勢力図を変えうる強力なインパクトを持ち得るという分析だ。一方で、運転を楽しむいわゆる「Young Forty」世代には、乗り心地や排気音が良い車とFSDのどちらかを選択しなければならない悩みが生じるかもしれないが、若い層にとっては自動運転が圧倒的な選択基準になり得るという説明だ。
「内燃機関車は自動運転不可」は誤解…ハードウェアの制約はない
内燃機関車の自動運転の可否については、技術的な誤解を正した。一部では内燃機関車に高性能な自動運転システムを搭載するのは難しいという見方があるが、これは事実と異なるとの説明だ。テスラのFSDコンピューターは消費電力量が100W未満レベルと非常に低く、高電圧バッテリーシステムではなく、12Vまたは14Vレベルの低電圧システムで駆動されるためである。
実際にMercedes-Benz S-Classのような内燃機関モデルにも、すでにNVIDIAのチップセットと多数のカメラ、レーダーを含むL2+レベルのハードウェアが搭載されている。ただし、電気自動車と比較した場合、制御の側面における違いは存在する。電気自動車はモーター出力を数値で精密に制御できる一方、内燃機関車はRPM(エンジン回転数)やギア変速などを共に考慮しなければならないため、自動運転システム適用時に制御がやや不自然になる可能性があるという点が技術的課題として挙げられた。映像では、新型S-ClassとGLCモデルの駐車補助システムを比較し、内燃機関モデルにおいて制御がやや不自然になり得る可能性に言及した。
結論として、内燃機関車やハイブリッド車も、自動運転システムの搭載は原則として可能であることが映像の核心的な内容である。技術的な実装の核心は車両の動力源ではなく、それを制御できるプロセッサーとハードウェアの搭載の有無にかかっている。したがって、「内燃機関は自動運転ができない」あるいは「ハイブリッドから可能だ」という主張は、技術的に成立しないというのが出演者の説明である。
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