「国民年金を一生懸命払ったのに基礎年金が減額?」…70%選定基準の矛盾を指摘
基礎年金の受給対象を決める「所得下位70%」という基準が、制度の根本的な目的と衝突し、国民年金の誠実な納付者に不利益を与える可能性があるとの指摘がなされた。
基礎年金の受給対象者を決定する「所得下位70%」という基準が、制度の根本的な目的と衝突し、国民年金の誠実な納付者に不利益を与える可能性があるとの指摘がなされた。「得する福祉チャンネル」の動画によると、現行の基礎年金制度は国民年金と連動した構造のため、老後の準備を一生懸命に行った人が、かえって基礎年金の受給額で損をする「年金間の相克」問題が発生している。
「70%という数字」は絶対的な基準ではなく政策的選択の結果
現在、基礎年金は所得下位70%を対象に支給されているが、この数字は最初から定められた絶対的な貧困線ではない。動画では、基礎年金の前身である基礎老齢年金が2008年の施行当時は所得下位60%を対象としており、2009年になってようやく70%に拡大されたと説明した。特に2012年の大統領選挙当時には、65歳以上のすべての高齢者に支給するという公約も提示されたが、財政負担などの理由により現在の70%基準が最終的に設計された。
出演者は「70%という数字は特定の時代の政策的な判断で定められた基準である」とし、「この数字一つによって、ある人は基礎年金を受け取り、基準線をわずかに超えた人は何も受け取れない『所得下位70%の罠』が存在する」と指摘した。17年が経過した今、変化した高齢者の所得および財産構造を考慮すると、当該基準が依然として合理的なのかについて再検討が必要であるという主張だ。
国民年金の誠実な納付者が基礎年金で損をする「逆説的な構造」
最大の問題は、国民年金と基礎年金の連動構造だ。2007年の国民年金改革当時、国民年金の所得代替率を下げる代わりに基礎老齢年金を導入し、全体的な老後所得を補完しようとする構想があった。しかし、国民年金の受給額が所得認定額に反映されることで基礎年金の受給可否に影響を与えたり、国民年金の受給額に応じて基礎年金額が削られる「連動減額」現象が発生している。
出演者はこれを「3階建て構造の老後所得体系」に例えて問題を指摘した。1階(基礎年金)、2階(国民年金)、3階(退職・個人年金)が着実に積み上げられるべき構造であるにもかかわらず、「2階を一生懸命積み上げたら1階が減る状況」だというのだ。つまり、国家が国民年金への加入と納付を奨励しながらも、実際には国民年金を誠実に納付した人が基礎年金において不利益を被るという矛盾した状況が演出されているとの分析だ。
貧困対策か、基本所得の保障か…制度目的の再定義が必要
制度の根本的な目的に対する疑問も提起された。過去の基礎老齢年金法は「生活が困難な高齢者」を対象と規定していたが、2014年に制定された基礎年金法では「生活が困難な」という文言が抜け、「安定的な所得基盤の提供」へと目的が変更された。これに伴い、基礎年金が低所得層のための「貧困対策」なのか、それともすべての高齢者に支給すべき「基本的な老後所得の保障」なのかについて、明確な定義が先行されるべきだという指摘だ。
出演者は「70%の中で誰にいくら多く与えるかを議論する前に、なぜまだ70%なのかをまず問わなければならない」とし、現行維持、基準中位所得連動、低所得層への集中支援、あるいは全高齢者への支給など、多様な代替案を国民に提示し、選択を受ける過程が必要であると強調した。これは、基礎年金が高齢世代だけでなく、未来世代と中高年層のすべてが共に考えるべき社会的な課題であることを示唆している。
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